●1月
・8年目の、海城中学校演劇ワークショップ。 新しいプログラム内容にトキメキしながらの進行。今年も、先生方の全面的なご協力に感謝。
・ベルギーの演出家、アルノー・ムニエさんの、『春のめざめ』を題材にしたクリエイションワークショップに参加。この時に創作したテキストとインタビュー動画が、のちにアルノー氏の秋の新作初演に採用されるという幸運もありました。青年団から出向しての国際交流の創作も、英語漬けの日々も久々で、刺激的で濃厚な日々でした。
この創作で得た、ドキュメントと、フィクション、ふたつの側面で演劇を捉える視点は今年の私のテーマのひとつになったと思います。
・舞台美術集団S.A.I.で、横浜を舞台にしたワークショップ。
故郷である横浜の街を素材に演劇ワークショップが出来たことも、青☆組の舞台美術でもお馴染みの濱崎賢二君と一緒に進行したことも、とても楽しかった。
●2・3月
・2018年の年末に個人的な手術があり、そのケアで通院の日々でした・・。
体調はすっかり治ったけれど、今後の女性としての人生について思い悩んだ日々でした。
そんな中で、新作の為の取材と執筆をしていたため、本当に家族に支えてもらうことの多い時期でした。
●4月
・豊橋PLATで、演劇ワークショップ。本当に楽しかった。劇場に集う人々が素晴らしかった。
・母校、桐朋学園芸術短期大学での、非常勤講師のお仕事が開始。
●5・6月
・演劇集団円『アインシュタインの休日』お稽古と本番の日々。
関わってくださった全ての方に、感謝しかない公演。この作品が、誰の胸にどのように届いたのか、どのように残ってゆくのか、それは様々だと思う。けれど、個人的には、今の自分の精一杯をぶつけた時間でした。
10年後に振り返った時に、大きなターニングポイントだったと感じるのではないか・・そんな風に思うことの出来る、とても大きな経験でした。劇評が沢山載ったのもとても嬉しかった。
●7月
・豊橋PLATで、市民劇の出演者を決めるワークショップとオーディション。最高にクリエイティブで楽しい時間だった。参加者が皆素晴らしくて、選抜が苦しかった。
・吉祥寺シアターとの提携で、名作絵本『ぞうれっしゃがやってきた』を演劇化することになり、急遽の執筆と稽古。
短期間でぎゅっと創作出来たのは、劇団員と常連俳優のチームだったから。青☆組を続けてきたことの底力を感じることができる稽古でした。
●8月
・平和事業の企画として『ぞうれっしゃがやってきた』の上演。おやこの為のお芝居だったので、沢山の子供達と大人達に観ていただくことができました。本番終了後、円の公演からノンストップだったせいか、まんまと夏風邪をひいてしまった。体力をもっとつけなければと痛感。
●9月
・『Butterflis in my stomach』の為の写真撮影とプレ稽古。蚊と戦いながらの撮影も、プレWSもふりかえれば幸福な時間の始まりだったと感じます。
・12月公演で特別上演することになった、藤川修二ひとり芝居の執筆。
●10・11月
・『Butterflis in my stomach』のお稽古の日々。女優のみでの創作の新鮮さと心地よさに感動。
・豊橋PLATで『グッバイ・フランケンシュタイン』の稽古準備ワークショップ。
・『ぞうれっしゃがやってきた』を、図書館で再演。
●12月
『Butterflis in my stomach』本番。
そして、あっという間に大晦日。
2018年の冬に、個人的にとても大きな別れがありました。
そこから2019年の年末までの1年は、ずっと新しい風が吹いていて、別れを乗り越える大きな戦いと、新たな挑戦の日々だったように思います。
今年も沢山のご縁に感謝。
そして、新しい一年が、新しい一歩の為の日々となりますように・・。
立春も過ぎ、やっと春の足音がしてまいりました。
新春はいつもの通り横浜の実家で過ごし、三が日には初詣もしたはずなのに、実は今年の1月はノートや手帳になんども2017年と日付を書き込んでしまっておりました。
過ぎた1月は、自分の中でも大きな山場が続き、緊張感のあるひと月でした。
そのせいか、心持としては、なんだか2月になってようやく本当に年があけたような・・改めて、この2018年を噛み締めております。(写真は、正月に家族と見た夕陽です。)
あまりにものんびりしている気も致しますが、今は私にとってゆっくり歩むべき時期なのかもしれません。
七十二候では、立春を越えたこの時期を、東風解凍(はるかぜこおりをとく)と呼ぶそうです。
この七十二候(しちじゅうにこう)の季節の呼び名は、もともとは中国から入った文化が日本独自のものになったという歴史のせいか、漢字の表記と実際の音の違いが、なんだかとても愉快に感じて好きです。
春のはじまりに、泉のようにこんこんと湧き出る想いと向き合ってみれば、自分の気持ちや価値観を、そして原風景を、もう一度新鮮に見つめたいという、シンプルな気持ちでした。
好きと思えるもの、今本当に興味があるモノやコトに、勇気をもって真っすぐに向かえたらと思います。
はるかぜこおりをとく
さぁ、春よ来い。
●1月
6年目の、海城中学校演劇ワークショップ。 今まで継続してきたプログラム内容の、ひとつの達成と成就のようなものを感じた年でした。それもみんな、学生さん達の積極性のなせる技と、二人三脚してださる先生方のおかげです。積み重ねてゆく月日に、心から感謝。
『海の五線譜』が、北海道戯曲賞優秀賞を受賞。
そして、有吉宣人、佐渡那津季、が青☆組に入団!
●2月
劇団としては久々の、ワークショップ&オーディション。
素晴らしい出会いが沢山ありました。
劇団外では、世田谷パブリックシアターにて、世田パブ中学生演劇部のワークショップを担当させていただきました。れいちぇるがアシスタントについてくれて、心強かった。
●3月
北海道戯曲賞優秀賞の授賞式のため、北海道へ・・。
同じ月、劇団のみんなが受賞のお祝の席を用意してくれました。本当に嬉しかった。感謝。
●4月
青☆組の初夏公演に向けて、4つのプログラムを同時進行で稽古。
毎日目まぐるしかったけど、色々な挑戦が出来た刺激的な日々。本当に劇団員に支えてもらいました。
●5月・6月
5〜6月は、劇団化5周年☆* 記念公演 第二弾
vol.23『雨と猫といくつかの嘘』+『青色文庫 -其参、アンコール選集-』の公演とそのクローズ作業に没頭する日々でした・・。
燃え尽きる程に情熱を注いだお祭りでした。
初挑戦だった『あおぐみのうたLIVE♪』では出演までさせていただきました。
また、レパートリー作品である『幸福の王子』では、千秋楽で本当に演劇をやっていてよかった!!
と思えるほど純度と完成度の高い回があり、深く感動しました。劇団でしかできない挑戦をこれからも続けたいと、気持ちが新たに。
●7月
目黒パーシモンホールで、中高生たちの夏休みワークショップ&発表会の講師をさせていただきました。
今年は、ロミオとジュリエットをやりました。10名以上の、それぞれのロミオと、それぞれのジュリエットの瑞々しさにパワーをもらった時間でした。
●8月
『グランパと赤い塔』執筆の日々。
そして、同時にプレ稽古もはじまりました。
●9月・10月
あまり記憶が無いのは、9〜10月、執筆との格闘と、各種の申請書の準備とで戦いの日々だったからでしょうか・・。
稽古もずんずん進んでゆきました。
●11月
劇団化5周年☆* 記念公演 第三弾
vol.24『グランパと赤い塔』公演月。
劇団化5周年記念公演の全てが、これで幕となりました。
●12月
公演後の残作業色々。
そしてなにより、来年に向けての日々。
あっという間に大晦日。
今年は、小さな山をいくつも登るというよりも、ぐっとお腹に力を入れて、大きな山の登頂を目指した、そんな一年でした。
沢山のご縁に感謝。
そして、新しい一年が実りあるものとなりますように・・。
●1月
5年目の、海城中学校演劇ワークショップ。 当たり前ながら、学生さんは毎年違うので、やればやるほど奥が深く感じる。積み重ねさせていただいている月日を、奇跡のように感じます。
●2月
豊岡へ出張。
豊岡青年会議所の皆さんと、但馬の高校生達と、市民劇の創作のためのワークショップ。 組員のれいちぇるが、アシスタントで参加してくれた。
れいちぇるにアシスタントをお願いするのも、もう何回目だろう。
各地でワークショップをする時の、安心のタッグ。感謝。
前年に、高校生アートチャレンジで一緒に演劇をした但馬の高校生達や、KIAC、豊岡市民プラザ、など地元の劇場の素敵なメンバーとの再会が嬉しかった。この市民劇は、豊岡と韓国の全州との50年の交流の歴史をモチーフにしたお祝いの作品で、タイトルは『ヒョンニムへの手紙』。ワークショップと並行して、上演台本の執筆準備もスタート。
ラジオドラマ『星降る教室』の執筆も始まる。
クレハのコミュニティサイトの企画で、WEBムービー用の短編脚本も執筆。
このWEBムービーには、組員の藤川修二が出演。
●3月
再び、豊岡へ。
ラジオドラマ『星降る教室』も、市民劇『ヒョンニムへの手紙』も、執筆佳境に。粘ってうんうん言っていた月。
そんななか、劇作家協会の”月いちリーディング”という企画で、トークゲストではなく、久々に演者として出演。
ト書きを読ませていただく。緊張したけど、楽しかった。
まぁ、なかなか出演のお呼びはかからないだろうと思うけど、やっぱりパフォーマーである時間は楽しいな、と噛みしめる。
●4月
豊岡にて『ヒョンニムの手紙』本番。
青年会議所の皆さんも、高校生達も素敵だった。但馬の言葉と歴史を入れた舞台をみんなと作れて幸せだった。
出演もしてくれたれいちぇるに、韓国語の台詞を少しだけ書いたことも、楽しい思い出。
あの台本は、自分でも好きだった。あれっきりなのはちょっともったいないな・・いつか何かに生かしたい。
帰京してすぐ、劇団うりんこ『のぼるはがんばる』再演に向けた稽古で名古屋へ。
さらに帰京してすぐ、ラジオドラマ『星降る教室』収録など、出張がとても多い月だった。
夏の、”こどもに見せたい舞台”『モモ』が情報公開に。
●5月
『モモ』ひたすら執筆の日々。名作との格闘は悩みもしたけど、原作の魅力と向き合い続ける豊かな時間だった。
他、アフタートーク出演、戯曲講評のお仕事など。
月末に、ついに『モモ』顔わせ。
”こどもに見せたい舞台”10周年目のバトンを受け取ったことの重みと喜びを噛みしめる。
●6月
『モモ』の稽古開始。
スタッフワークの打ち合わせと、ひたすら稽古の日々。
にしすがも創造舎での稽古は、本当に素晴らしい環境だった。
ANJの手腕に唸りながら、いちアーティストであることに没頭できる幸せな日々。
●7月
『モモ』の稽古中、一時の夏休みをいただき、劇団うりんこ『のぼるはがんばる』再演のため名古屋へ。
クリスマス公演からはじまった『のぼるはがんばる』を再演できるチャンスがあることに感謝。
新キャストでの演出がえがあったが、新メンバーの女優さんのガッツが素晴らしかったので、二人三脚で楽しく挑戦できた。
ラジオドラマ『星降る教室』放送。ラジオドラマは、録音もできるし、先に完成品のCDをいただけるのだけど、やっぱり放送日時にオンタイムで聞くのが最高に幸せです。
●8月
『モモ』本番。モモにはじまり、モモに終わった夏という印象でした。
私にとっても劇団にとっても新たな挑戦で、プレッシャーが無かったと言えばうそになるけれど、組員が全員出演してくれたことや、青☆組でずっと組んできたスタッフさん達も参加してもらって、ついに初日を迎えたことが、素直に嬉しかった。
子供達との毎日の出会いは、夢のような日々でした。
シリーズ最多動員数というご褒美をいただき、逆に、この”こどもに見せたい舞台”シリーズの、10回目までの歴史の素晴らしさを感じた。久々に、千秋楽後に真っ白に燃え尽きる感覚がありました。
月末からは、On7『Butterflies in my stomach』学校公演の稽古。
●9月
青☆組の劇団化5周年記念企画第一弾『パール食堂のマリア』稽古開始
初演の時と同じく、横浜へのフィールドワークからスタート。
根岸外人墓地にて、 GIベイビー達のお墓と再会。かつてそこにあったはずなのに、消えてしまっていた十字架も。5年の月日を感じて、上演への想いが一層強まった。
On7と青☆組の稽古を同時進行しながら、間で名古屋に出張。
『のぼるはがんばる』ファイナル公演を。沢山再演できたことに感謝。
うりんこでの2作目の作品だったので、感慨深い千秋楽でした。
またいつか、『クリスマストイボックス』みたいに、オリジナルのものも作ってみたい・・。
月末は、On7『Butterflies in my stomach』学校公演本番。
大好きなOn7のみんなと静岡に旅をして、楽しかった。
学生さん達、本当に一生懸命観てくれました。
●10月
青☆組『パール食堂のマリア』の稽古の日々。
半分以上が初出演の方という刺激的な稽古場だった。
5周年記念グッズなどもたくさん制作し、充実しつつも目の回る忙しさだった。
●11月
『パール食堂のマリア』本番。
初めて、芸術鑑賞会で中学生の皆さんにご来場いただいたり、文化庁芸術祭へ参加して審査員をお招きしたり、新たな挑戦の多い本番だった。二度めの吉祥寺シアターでの上演。その機会があることが、本当に幸せだった。
千秋楽までを駆け抜けてのち、高校演劇コンクール、都大会の審査員。兵庫県大会の審査員。
兵庫では、土田英生さんと共に審査員をし、劇団を続けること、作家として生き続けることなどについて、お話しする機会があり、とても刺激を受けた。
●12月
公演後の残作業色々。
劇作家協会リーディングフェストにて、トークゲスト。
家族の結婚式。
そして、 そしてなにより、来年に向けての日々。
あっという間に大晦日。
今年も、皆様のおかげで駆け抜けた一年でした。
沢山のご縁に感謝。
7月は、わたしにとっていつも特別な気持ちになる季節です。
今年の7月は、モモと歩く日々。
8月の[子どもに見せたい舞台vol.10]に向けて、俳優陣と日々稽古に励んでいます。
ミヒャエル・エンデの原作の素晴らしさを再発見しながら、「モモ」の世界を戯曲に昇華させてゆく時間は、楽しくも悩ましい、格闘の時間でもありました。
原作をもとにオリジナル戯曲にする作業はけして初めてではないし、むしろ得意だと思っていたのですが、今回は特に、自分のことばと世界観を、そして演劇観を、なんども見つめ直すことになりました。
熟考から抜けられなくなりそうな時は、エンデが演劇に深い愛着を持っており、舞台俳優の経歴を持っているということが、大きな心の支えとヒントになりました。
小夏版の翻案台本『モモ』は、エンデの演劇への愛情を勇気に、普段の青☆組とは一味違いつつも、とても私らしい戯曲になったと思います。
原作の生かし方、そして原作との違いを、たのしんでいただけたら幸いです。
自分にとって、30代最後の戯曲となり、40代最初の演出作品となるのが、『モモ』という作品であることに、とても大きな巡りあわせのようなものを感じています。
この作品を通して、沢山のこどもたちと、そしてかつてこどもだった皆さんにお会いできる8月が、今から心待ちでなりません。 親子はもちろん、大人ひとりでも、充分お楽しみいただける作品です。皆様、8月はぜひ劇場でお会いしましょう!
(写真は、プレ稽古期間に、座組の皆で原作の感想を紹介しあうために描いた絵と、一緒に・・)
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