<< May 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< こんなものを食べた★ 其の一 | main | さよなら、桜 >>

2日目・昼 故郷と漂流

本日の発表者で、特に印象に残ったのはオーストラリアのAnna Yenと、ベトナムのNgoc M Nguyenだった。事前に作成したレポートを読み上げるのではなく、その場でひとり芝居のパフォーマンスをして、各自の作品の紹介としていたので昨日とは趣が変わって新鮮だった。(トップ写真は、Ngocさんのひとり芝居。プレゼンで、Ngaocさんを見ている女性がAnnaさん)。オーストラリアのAnnaさんは、中国文化をモチーフにしたひとり芝居を発表したが、彼女の経歴は非常に興味深い。ベトナムに生まれ育ち、少女期に貧困から香港に渡り、そこで中国の文化の中で成長、その後、よりより生活を求めて、オーストラリアに移民したのだと言う。午後のランチタイムでは、自身の揺れるルーツをモチーフに、同じように華僑としてオーストラリアに移民して来た人々に光をあてた自身が主演の映画を上演していた。非常にスタイリッシュな美しい映像で惹きつけられた。ユーモアをおりまぜつつ、オーストラリアの多民族社会の問題を表現した素敵な映画だった。一方のNgocさんは、往年の名女優のような雰囲気で、立ち振る舞いにも風雅さと女優オーラがあり面白かった。ベトナムの市原悦子といった雰囲気。発表したひとり芝居は、時代に翻弄されたあるベトナム人の母の一生をモチーフにしたものである。少々、デフォルメのある演技でちょっと芝居としては古さを感じたが、ひたむきな演技で好感を持った。ベトナムの歴史と共にに生きつづけ、ベテラン女優となって活動するNgocさん。はたや、ベトナムに生まれながらも、数奇な運命を辿り、オーストラリアで華僑として活動するAnneさん。ふたりのルーツが、巡り巡って演劇によってこの場で結びつく事に、不思議な因縁を感じずにはいられなかった。
午後のワークショップは選択性。今回は、Topeng Cirebonという、古典仮面ダンスのワークショップを選んだ。Topengは仮面ダンスの意、Cirebonは土地の名前である。まだ、学生さんだというダンサーが講師となってくれたが、若い為か解説は終始はにかんでいてかわいらしい。ところが、一旦仮面を被って踊りに入ると、神が憑依したかのような迫力!完璧に訓練された肉体が微かに動くたびに、何も無い教室に風を起こしたかのようだった。もうひとつ驚いたのは、伝統芸能の仮面なのに、参加者にドンドン触らせてくれる事。私もちゃっかり被らせてもらい、ワークショップを満喫したのだった。写真真ん中の、オリエンタルな黒髪ストレートが私である。顔は見えないが、仮面の下はかなりご満悦な表情なのであった。
profile * WPI&インドネシアの日々 * 19:26 * - * -
このページの先頭へ