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『グランパと赤い塔』を終えて


公演からもう一月以上がたち、2017年も終わろうとしています。

でも、今やっとこの公演を振り返ることが出来る気がしています。私にとって、そのくらい印象深い公演でした。
色々な思いが巡りすぎて、この節目となった公演のことは少しづつ言葉にしてゆくことになるかもしれません。

2年ぶりの新作として、自身の先祖をモデルにしたシリーズに取り組む中で、私は何度も、歴史の中を生き抜き、渡された命のバトンというものを感じたように思います。
戦争や災害を残りこえ、運ばれた命と命が縁あって巡り合うということ。
その先に、私の今の日々もあるのだと思えば、どんなに情けない日も、曇りの日も、雨の日も、その日の空を真っすぐ見つめて、朝が来た奇跡に感謝してゆける。
作者である私自身が、そんな勇気をもらった公演でした。
そう思わせてくれた作品と、座組のメンバーでした。

そして、モデルとなった私の実の祖母や、出演者達のご両親、出演者達のおばあさまにも足を運んでいただけことも、忘れられません。
作品の舞台となった昭和33年に、実際に日々を暮らしていた方達に多数ご来場いただき、温かいご感想をいただけたことは、なにものにも代えがたい出来事でした。

この場をおかりして、改めて、この作品に関わってくださった全ての方に、曽祖父母と祖父母に、心からのありがとうを伝えたいです。
またいつの日か、この作品を通して沢山の方と出会えますように・・。
再会を信じて、感謝と共に、この物語の表紙をとじたいと思います。


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