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アジアテちゃんとクレアちゃん

さてさて、懐かしきジュニビリエの市民出演者のみなさん。
最後にご紹介するのは、コンセルバトワールの学生さん達、クレアちゃんとアジアテちゃんです。
まぁ、なにはともあれ、かわいいです。
フランス人は、そんなに大柄な人ばかりではけしてなく、むしろアメリカにいた時よりも、小柄な人の多い印象。
お洋服の試着をした時も、ぴったりだったし、女の子だったら私と殆どかわらない子(150兮紊僚子)も一杯いました。
向かって左はクレアちゃん。
映像学科の学生さんで、このこなんて、140兮紊世辰燭も。
ちっちゃくて、いつも照れててシャイだけど、自分がアジア映画全般にとっても興味があることを一生懸命話してくれました。
こんなに無垢な少女なのに、最終日には結構ベロベロに酔っ払っててそのギャップもおもしろかったな。
右のブロンドガールはアジアテちゃん。
背格好やファッションがどことなく自分に近くて、なんだか親近感があり、一番最初にお友達になった市民出演者です。
アジアテちゃんは、演劇学科。女優の勉強をしてるけど、劇作家の勉強もしてるんですって。
わあ!おんなじだねって意気投合して、作品の話とか色々おしゃべりしてとても楽しかった。

さてさて、千秋楽も近くなったある日、終演後にすっごく大きなデイジーの花束を抱えて客席に残っていたアジアテちゃん。
「どうしたの?」って言ったら「パスカルにあげるの。」って。
「でも、まだ、千秋楽じゃないよー。」
「わかってるよー、でもね、今夜は直接お話しがしたいの。」
客席の手すりにちょっと身を隠しながら、ひそひそ話。
目を星屑のようにキラキラさせてるアジアテちゃん。
完全に、憧れモード。胸の高鳴りが伝わってきそう。
ひょいと目をやると、上の方のオペ室付近の客席でなにやら打ち合わせ中のパスカル氏。
そうよね、こういうとこ見てると、とってもカッコイイ。
でも、お家では「ふぃーっ、もう、疲れちゃったにゃあ〜ん、むぎゅう〜。」とかしてるかもしれないよ、演出家なんて。そんな私も、演出家になってからは、比較的ツンデレですがそれが何か?

・・とは、もちろん言わなかったし、パスカル氏の名誉のために補足すれば、彼に限ってはそういうキャラではないだろうし、むしろそういうキャラでも人間の姿として全面的に肯定させていただくが、アジアテちゃんのあまりにキラキラすぎるお目に、私は一瞬でもそんなことを考えた自分に軽く絶望して、そして祈るような気持ちで、彼女の頬にキスを残して退室したのでした。

彼女達を見ていると、演劇学科の学生時代のひたむきな自分を思い出す。
あの時は女優しかしてなかったけど、ひとつひとつの作品にいっぱいっぱいで、でも全身全霊で、悩み、泣き、大笑いし、ひたすら愛し、がんばって庄屋の青リンゴサワーをせっせと飲んだ(注:お酒が飲めないと演劇人になれないという思い込みがあった為)。

後日、「パスカルにお花渡せた?お話できた?」って聞いたら、「渡せたけど、“これはお花だから×××(注:皆も知ってる彼の恋人)にあげとくね。”って言われちゃったのよ。あんまり話せなかったし。」だって。
逆にちょっとパスカルに感心した。意外と慎重だな。
まわりが突っ込む「それはきっと、×××が、超やきもちやきだからだよ!」「ウイスキーとかウォッカとかあげれば、そう言わせるスキを与えなかったのに!」など、女子トーク炸裂。
アジアテは「でも、メトロ(注:先生の意。演出家)」にはお花って、いうのが伝統だわ。」だって。
まぁ、×××がやきもち焼きになっちゃう理由も十分わかるし、パスカルの対応も妥当だけど、アジアテちょっぴり寂しそうでありました。

そんな悲喜こもごものエピソードがあったけど、今回の作品が、クレアとアジアテの二人にとって素晴らしい経験になることを心から祈っている。
学生の間に、プロの現場に出るってのは、どんな授業よりも強い経験になるはずだから。
きっと何年もたってからますますそれを噛みしめるだろう。
がんばって。
そして、いつかまたどこかの現場で会おうね。

小夏
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